インサイダー黙認で一部業務停止命令
【大和証券の姫路支店がインサイダー黙認で初処分】
金融庁が12月1日、顧客によるインサイダー取引を黙認していたとして、大和証券に対し、姫路支店の株式の売買受託を十九日から二日間停止するよう命令を出した。インサイダー取引の当事者ではなく、それを「黙認」した関係者への処分は初めてとのこと。
インサイダー取引をしていたのは、ジャスダック上場の光学フィルター大手フジプレアムの役員。昨年十月に違法取引を行なった。取引は大和証券の姫路支店が取り次ぎ、当時の課長代理は不正な取引であることをわかっていながら見逃していた。
上司の支店長も二代にわたって課長代理の行動を容認していたという。
金融庁のコメント
「証券会社は市場の質を高める重要な役割がある。証券業の信用を失墜させるほか、投資家保護にも支障をきたす恐れがある」
支店の不祥事を防げなかった本社に対しては、責任の明確化やすべての支店の内部管理の検証を求める改善命令を出し、早急な是正を促すため株式や社債の売買受託が停止された。
大和証券グループ本社のコメント
「処分を厳粛に受け止め、グループ全体の法令順守と内部管理の徹底に努める」