業績チェック2012.6

会社四季報より抜粋


野村ホールディングス
【底打ち】海外は欧州不透明さ増し復調まだ。が、前期の経費削減効果発揮。国内はホールセール横ばい。株委託苦戦。投信手数料や運用報酬は安定増。前期のすかいらーくのような株売却益ない。利益底打ち。


大和証券グループ本社
【黒字化】海外部門は回復途上、国内株委託も不安定。が、投信手数料、アセットマネジメント報酬は着実増。仕組み債も伸びる。最低400億円規模のコスト削減効いて営業益浮上。事業再編特損縮小。純益復調。


岡三証券グループ
【増 益】株委託は不透明。投信がアジア・オセアニア関連など安定増。ロシア・ルーブル建て開始で外債の品ぞろえに厚み。オンラインは店頭FXなどスマホ向け拡充で伸びる。営業増益。創業90周年記念配か。


極東証券
【減 益】内外で債券トレーディング安定寄与。投信も着実増。投資銀行業務は不動産証券化が貢献。株委託手数料伸び悩んでもベース収益力向上。ただ、前期末円安に振れて計上のトレーディング為替差益(約15億円)前提にせず営業減益。減損特損解消。


松井証券
【改 善】連結廃止。先物・オプション停滞。が、主力の株式手数料は売買高底打つうえ即時決済取引が寄与。信用取引膨らみ金融収益復調。FXの新ツール投入も奏功。貸倒引当金戻入益減こなし、営業益改善。


★株式取引は全体の8割がネット証券での取引となり、対面営業の証券会社は収益確保のために、投信販売を拡大。しかしながら、投信は海外の株や債券に投資するものがほとんどであり、現状のような超円高環境では損失が増える一方なのは明らか。新規資金での投信買付は少なく、保有中の投信を損切りして乗り換えさせていくことで、販売時の手数料を何とか稼いでいるが、顧客との信頼関係は瓦解してきているとの話もよく聞こえてくる。

ある書籍で、日本国内の証券営業はジャパンプレミアで今後も間違いなく生き残ると書いてあるものがあったが、それは実態・現実をわかっていない、いい加減な記事内容であり、現在の主要顧客(70代、80代)が亡くなり、証券会社とあまり取引の無い世代に資産が相続される5~10年後は、非常に厳しい状況となっていることが推測される。

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